上つ毛野 佐野の茎立 折りはやし 我れは待たむゑ 来とし来ずとも(萬葉集第3406歌)
茎立は「くくたち」と読みます。菜の花のような柔らかい茎が伸びていく植物のことです。「折りはやし」は、料理のために茎を切ると言う解釈もあります。
ただ、萬葉集釋注(伊藤博 集英社)によると「野菜には茎や枝を折り取れば盛んに茂る習性を持つものが少なくない。その習性を背景に『折りはやし』と言ったものと思われ、これはそのようにすれば男がしげしげと通って来てくれることにつながるとする呪術行為と考えられる」
つまり、この歌は、「菜の花を摘めば、新しい芽がたくさん生えてくるのよね、彼は今は来てくれないけど、こうやっておマジナイしながら私待ってるわ・・・♪」
って昔懐かし「あみん」モード・・・♪
と言うのに近いのが今回の菜の花。
寒波の中でも持ちこたえ、花芽を摘み取った後、複数の芽がついて、「折り生やされて」います。
春に向かって、たくさん実ってねと、チチンプイプイおまじないしながら収穫です。
お野菜お届けしたら、川口駅西口の唐揚げ屋さんに「オジサン、おイモもうないの」と子どもに聞かれたと言われました。
店頭販売で里イモを売って頂いていたのですが、とても好評で買って頂いたお家のお子さんがまた食べたいと思っているとの事。
里イモはまだあるので、再度、店頭販売をしていただくことになりました。
お野菜の売れ行きも折り生やされていきますように。アーメン?(いったい、何教でしょうか?)